
会長挨拶

会長
加藤 里絵
昭和大学医学部麻酔科学講座 教授
第123回日本産科麻酔学会学術集会を開催するにあたり、謹んでご挨拶申し上げます。
産科麻酔をめぐる状況が大きく変わろうとしている今、学術集会のメインテーマを「産科麻酔の役割」といたしました。
これまで産科麻酔といえば帝王切開術の麻酔と考えられがちでした。しかし無痛分娩の需要が急速に高まり、産科麻酔の役割の中で無痛分娩の比重は大きくなっています。さらに妊産婦の予後改善をめざして、産科麻酔の役割は合併症妊婦の管理や産科救急へと広がっています。第123回学術集会では、多様化する産科麻酔の役割というものを皆様とご一緒に考えられればと存じます。
日本産科麻酔学会学術集会は麻酔科医、産婦人科医、助産師が一同に会する貴重な場でもあります。それぞれの立場の知識や経験を結集させることが、産科麻酔の発展に寄与することに疑いの余地はありません。職種を超えて活発にご議論いただくことを願い、プログラムを企画いたしました。
特別講演といたしまして、作家の海堂尊氏に「医療と文学は社会のためにある」、宇宙航空研究開発機構(JAXA)で有人宇宙技術開発グループを率いられた山口孝夫氏に「生命を預かるチームの更なる現場力の向上を目指して~ノンテクニカルスキルによるチーム運営術〜」と題してご講演をいただきます。産科麻酔にとらわれないプログラムもぜひお楽しみください。
一般演題、教育講演、シンポジウムに加えて、無痛分娩関係学会・団体協議会(JALA)の公認講習会、ハンズオンセミナーのセッションも企画いたしました。例年、日本産科麻酔学会では最も優秀な一般演題に大川賞が授与されますが、加えて今年は学術集会特別賞を設けます。奮って演題投稿をお願いいたします。
会場となる上條記念館は昭和大学の設立者である上條秀介に由来するもので、2019年4月に竣工したばかりの建物です。できたての会場の中で、皆様に気持ちよく実りのある2日間を過ごしていただけるよう努めて参ります。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
2019年6月吉日
第123回
日本産科麻酔学会
学術集会
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